経営上重要な指標を担い常に30%で業務改善を。ユーティルのインバウンドセールス「狩人」の魅力と目指す先
日本一のDXプラットフォームを目指し、Webに関する相談カウンター「Web幹事」やシステムに関する相談カウンター「システム幹事」を運営している株式会社ユーティル。現在ユーティルでは一緒に働くメンバーを募集しています。
今回は、ユーティルのIS(インサイドセールス)チームに属する「インバウンドセールス」がどのような背景で立ち上がったのか、どのような目標を掲げて業務に取り組んでいるのか、さらにどういった方がマッチするのか、代表の岩田に話してもらいました。
■架電・メールでお客様に“価値”を理解してもらう
──早速ですが、インバウンドセールスとは何か教えてください。
インバウンドセールスとは、問い合わせをしてくれたお客様が商談予約までたどり着けるように導いていく業務のことを指しています。
──どのような背景でインバウンドセールスが立ち上がったのでしょうか?
次のような理由から立ち上げに至りました。
元々弊社は、マーケティングチームが「〇〇幹事へ相談したい」お客様を集め、セールスチームが最適な業者さんとマッチングさせるという、大きく2つのチームと2つのミッションに分かれていました。
ですが、事業が大きくなるにつれて、マーケだけでは多くのお客様のニーズを満たせない瞬間が出てきてしまったんです。
〇〇幹事がどのようなサービスかを理解してもらわないと、「コンバージョン(メールアドレス登録)したけど商談予約は増えない」と、途中で止まってしまう数が全体の母数が増えるにつれ増加してしまい……。
ただ、リードそのものは有限。効率的にお客様に「こういったサービスですよ」とご説明をした上で、DXアドバイザーの予約をしていただくという橋渡しを人力で行う必要が出てきたことが、インバウンドセールスを立ち上げた一番の理由です。
■常に業務の30%で業務改善・標準化を行う
──現状、インバウンドセールスは具体的にどういった業務を行っているのでしょう?
お客様のリストを手分けし、1日に効率的に架電するのが全体の業務の7割ほどを占めている状態です。そして残った3割で、業務の標準化に取り組んでもらっています。
元々、メインプレイヤーが一人という状態で立ち上げたチームなので、当初は「その子が電話できたら何でも良い」と業務を進めていました。しかし、チームメンバーが増え始めたこともあり、リストから選んで架電・メールするお客様が重複すると事故になってしまうので、業務の交通整理や、それに伴うマニュアル化の必要性が出てきまして。そこに着手してもらっています。
■3つの柱で業務に取り組む
──インバウンドセールスのリードとして「〇〇幹事へ相談する」という直接的なものがあると思いますが、それ以外にはどのようなリードの取り方があるのでしょうか。
分かりやすいものだと、資料ダウンロードですね。ただ、ここについては、厳密にはアウトバウンドチームと一緒に担っています。
そして、これから一層注力していきたいのは、一度Web幹事を使っていただいたお客様に再度利用してもらったり、一度商談したけど流れてしまった“失注先”に利用してもらったりという、業界的に“リサイクル”と呼ばれることのある部分。実際ここだけでも1万件以上のリードがあるため、ここをどのようにリサイクルしていくかは、インバウンドチームの大きなミッションになります。
リサイクルの対象
- Web幹事へ相談したけど、発注されなかった方
- Web幹事を通じて発注された方
──資料をダウンロードしてから商談予約をしていない方や、一度商談予約したものの流れてしまった方にアプローチしていくのですね。
そうですね。あとは、問い合わせたものの商談予約をしていない方が全体の半分ほどいるので、そこのボリュームが大きい層にもアプローチしていきたいと思っています。
──ネットショッピングで「カートに入った商品があります」と通知が来るような状態ですね。
まさにそうですね。現状架電しているのはその“カート落ち”の方たち。
あとは、商談したものの、社内の検討フェーズが進んでおらず「まずは予算を決めて戻ってきてもらって良いですか」などと宿題を残して商談が終了してしまったお客様の後追い。そして、先ほど説明した、過去成約したお客様のリピートへのアプローチ。
インバウンドセールスは、今この3つの柱で動いています。
──具体的には月に何件ほど商談を設定できているのでしょうか?
今でも毎日15〜20件ほど商談を設定してくれているので、驚異的な数ではないかなと。他のSaaSの会社だと「月に100件商談を設定できたら結構すごい」とちらほら見かけることがあるのですが、弊社は200〜300件行っていますね。
──その上でさらに、取りこぼしている数がもっとあるということで……?
そうですね。“カート落ち”(①にあたるお客様)だけでも今月500件ほど。
既にWeb幹事を利用していただいているお客様(②と③にあたるお客様)が1万5000件ほどなので、そういったハウスリストのような考え方をすると、1〜2万件ほどポテンシャルは持っていると思います。
その中からセグメントを切り、もう一度使っていただくとか、改めて商談していただくといったことを戦略的に考え商談設定していくのが、インバウンドセールスの面白さかなと考えています。
■「どういうリストにどういったストーリーでお話を持っていくときちんと商談に繋がるか」を検証していく
──インバウンドセールスでは、どういったツールを使用しているのでしょう?
基本的にはSalesforceです。あとは、架電するのにCTIという、IP電話をPCにインストールできるツールを使用しています。
リストの抽出はSalesforceで行い、進捗をスプレッドシートで管理しているのですが、それを全てSalesforceで完結できるように今まさに進めているところです。
──分析についてはもう方法が確立されているのでしょうか?
まだですね。仮説を持ってセグメントを切ってみて、そこに電話し倒すと。その際のアポ率を出し、リストとしての仮説が合っているかを検証していくフェーズなので、正直本当に立ち上げ段階です。まだまだ勝ちパターンは見えず……という状態です。
──現状のインバウンドセールスの目指す先というのは?
一番はコンバージョン(メールアドレス登録)したものの商談予約に至っていない顕在層で、そこは極端な話、即座にアプローチできるかが重要。スピーディーにお客様に電話し「こういうサービスなのでぜひ」とアプローチできる体制を作ることが最優先です。
ここは既に取り組んでくれていて、かなり良い感じになってきています。なので、さらにここからそれを広げていった時に、「どういうリストにどういったストーリーでお話を持っていくときちんと商談に繋がるか」をセグメントを切って検証することに、今後力を入れていこうと考えています。
■これから大事にしたいのは“リピート”と“クロスセル”
──今後の目標を改めて教えてください。
経営戦略上、とにかくこれから大事にしたいのが“リピート”と“クロスセル”です。
一度Web幹事を使っていただいたお客様に、今度は「システムを作りましょう」「動画を作りましょう」という提案をしたり、Webの中でもLPと採用サイトは全く別物なので、何度も使っていただいたり。
そういったところのハブになるのがインバウンドチームになります。先ほど7割が電話、3割が業務の標準化という話をしましたが、標準化の中にもマニュアル作りと新たなリストの分析・ストーリーの考案という2つがありまして。30%の半分なので、現状はリスト分析・ストーリー考案に15%しか割けていませんが、ここの比重を高めていきたいという思いがあります。
あとは、ナーチャリング(顧客の育成)ですね。ホットな状態で商談化していくことにどれだけ時間を使ってもらうかが、向こう半年におけるかなり重要な勝負になってくると思っています。
──これらの目標は、時間軸でいうとどういうフェーズでお考えですか?
この2〜3カ月で、まずはリピートのところの検証を深め、とにかく勝ちパターンを1個作りたいです。とはいえ、時間軸というよりはグラデーションになっていると考えているので、顕在層に近いところから順番に当たっていくことを、半年程度でひと回しできると良いのではないかと思います。
ですが、リピートの件数をどれだけ高めるかは、正直インバウンドセールスにかかっています。まずはしっかりと電話し、リピートのお客様をいかに取るかを検証していくので、そこはインバウンドセールスチームがKPIを全部持つことになると思いますね。
──今のインバウンドセールスの達成率はどれくらいですか?
まだ0.1%くらいですかね。立ち上げたばかりなので。
■DXという根底の勝ち筋をISがさらに補強できる
──〇〇幹事というサービス自体はさまざまな「幹事」が出来て大きくなってきていますが、インバウンドセールスはまた違う、新規事業を一つ立ち上げるくらいのフェーズ感ですね。
そうですね。
DXという「人が丁寧にお客様をサポートすることで高い成約率を出す」という形が、元々のWeb幹事の根底となる勝ち筋。さらにISがきちんとワークしリピートしてもらえるとなると、その勝ち筋をさらに補強できると思っています。なのでかなり大事ですね。
現状ISは、インバウンドセールス・アウトバウンドセールス・パートナーセールスと3つに分類していますが、狙っているところやチームのミッションは別なので、大きくなってくればそれぞれ別の部署として独立していく可能性は大いにあると思います。
■インバウンドセールスに合うのは「狩人」
──最後に、どういった方がインバウンドセールスに合うと思いますか?
「狩人」です。
──狩人……?
インバウンドセールスは、弊社の中でも異質な人たちの集まりになっていると感じます。立ち上げ期で見えないからこそ、狩人のように獣道を作らなければいけないポジションというか……。
「とりあえずやってみよう」という色がとにかく強いので、他のチームと比べて「行動量だけでは絶対に負けない」というスタンスのメンバーが多いんですよね。なので、そういうチームに入り、会社の武器を1個作り上げたい人にとっては、とても楽しい環境だと思います。
あとは、架電がメイン業務ではありますが、ガンガン電話をする中も仮説を立ててストーリーを作り、戦略的にアプローチしなければ意外と成果が出ません。一時期は「マーケティング・セールス」という名称にしようとしていたくらい、係数的な要素が強い側面もあります。
ゴリゴリの“ど根性営業”ではなく、「ど根性営業の良さも残しつつ頭も使おう」というチームなので、そこにステップアップしたい営業の方はかなりハマるのではないかと思います。
──ユーティルのISならではの魅力はどこだと思いますか?
インバウンドセールスができる他の会社の例としてSaaSがありますが、SaaSはサブスクなので、リピートという概念がありません。つまり取り切ってしまった後は、「離脱させない」をカスタマーサクセスが担うので、ISは常に刈り続ける形になるわけです。
対して僕らは“リピート”なので、そこを循環させるエコシステムを作れることが、SaaSのISとの大きな違いであり、面白さだと思います。リピートという経営上大事なところをがっつり担えるのは、SaaSのISにはない魅力ではないかと。
他部署に働きかけるという意味ではハブになるし、経営上重要な指標を担うことになるし、僕的に肝煎りチームですね。一緒に働きたい方、ぜひお待ちしています。
──ありがとうございました!
中核を担う方を募集中です!